Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールで計測できない場合のチェックポイント
おはこんばんちは。おひさしぶりでございます。某解析士です。
いろいろとありまして、更新できずにおりました。
8ヶ月ぶりか…。申し訳ございません。すっかり梅雨も明けてしまいましたね。
最近、このブログのアクセスが減ってきておりまして、Search Consoleを確認するとキーワードのランキングが落ちていました…。
更新していなかったからでしょうか。それともGoogleのアルゴリズムに変化があったのででしょうか。キュレーションメディアの問題で、弱小ブログにマイナスに働くとどこかで見た気がしますが、それでしょうか。
(この記事では特に問題ないと書かれていますが、実際アクセス減ってるんですよね…)
まあ何はともあれ、たまには書きたいと思います。
今回は(というか今回も)自分の備忘録としてメモっておきたいネタを書いておきたいと思います。
GoogleアナリティクスとかAdobe Analyticsとかのアクセス解析ツールで計測できない(データが反映されない)場合に考えられる原因を並べてみました。
アクセス解析ツールを使ったことがある方であれば、「なんでGoogleアナリティクスにデータが反映されないのかなあ」などと困った経験が一度くらいはあるかと思います。
そんなときにこちらをチェックしていただき、解決のヒントになれば幸甚です。
(基本的にWebビーコン型のアクセス解析ツールについてになります)
まず前提としてですが、Googleアナリティクスで計測できない場合は、リアルタイムレポートでまずアクセスを確認し、出てこないようであればGoogleタグアシスタント等で実装状況を確認するのがよいかと思います。
Adobe Analyticsでもリアルタイムレポートが作れるようになりましたね。タグの実装状況は、Adobe Debuggerとか、Chromeのデベロッパーツール等で確認する方法もあります。
それでは、以下、計測できないときに考えられる原因です。
●そもそも計測タグが入っていない
ちゃんと確認しましょう。
Googleアナリティクスであればトラッキングコード、Adobe AnalyticsであればAnalyticsコード?、もしくは各種タグマネージャーのタグを対象ページに設置することが必要です。
これすごく初歩的なことですが、たまに見かけるんですよね…。
レスポンシブウェブデザインじゃないサイトで、スマホのページだけ入っていないとか…。
あと、複数の関係先があったりすると、こういうことも起こりやすくなります。
●タグの実装が間違っている
ちゃんと確認しましょう。
と言いたいところですが、ちょっとカスタマイズした実装をしようとして間違ったままで公開しちゃったりすることもたまにはありますよね。
基本的なところでは、GAでいうトラッキングID(プロパティID)が間違っているとか…。
まあ、実装時はお仕事関係であればちゃんと計測テストしてから本番環境にアップしたいですね。
トラッキングの設定でよくある間違い - アナリティクス ヘルプ
Google Analytics Errors - Tag Assistant Help(GoogleタグアシスタントのGAのエラー一覧)
トラッキングコードを埋め込んでも、計測できないケースについて - Google 広告主コミュニティ
ちなみに、過去の弊ブログの記事ですが、複数のGAタグを入れたりすると、逆にダブルカウントされたりします。ご参考までに。
Googleアナリティクスで計測タグを複数入れると2重カウントになりますよ - テストのブログ
●タグマネージャーの設定が間違っている
Googleタグマネージャー(正式にはGoogleタグマネージャですね)やYahoo!タグマネージャー、AdobeのDynamic Tag Managementなどのタグマネジメントツールで、ひとつのサイトをデフォルトの設定で計測をするだけなら設定を間違うこともほとんど無いかと思いますが、サイトがいくつもあったり、それぞれのサイトで計測がカスタマイズされたりしていると、ミスも起こりやすくなるというものです。
タグマネでも「トラッキングIDを間違えている」、「コンテナを公開してない」等の基本的なミスもたまに見かけますので、注意しましょう。
あと、データレイヤーの位置はタグマネージャーのタグの上にあったほうがよいとのことです。
Google Tag Manager Errors - Tag Assistant Help(GoogleタグアシスタントのGTMのエラー一覧)
●フィルタの設定が間違っている
フィルタの設定も注意したいところです。
たとえばGAで、リファラースパム対策等をする場合、「自分のサイトのドメインへのアクセスしか計測しない」という設定をすることになり、「ホスト名」で自分のサイトのドメインを入れてフィルタを掛けたりしますが、それを「一致」でなくて「除外」にしてしまうと、すべて計測されなくなってしまいます。
こんなことをクライアントのサイトでしたら目も当てられませんので、慎重に設定かつ計測の確認をしたいところです。
●IPアドレス除外の設定が間違っている
こちらも上記と同じようなものですが、自社や関係各所のアクセスを除外したい場合にIPアドレスをフィルタ等で除外したりします。
これも設定によっては「計測できていない!」と大騒ぎする原因になりかねませんので、慎重に設定されたし。されたしって武士みたいですね。
●リダイレクトページの計測
クリックカウントのようにリダイレクトページを計測したい場合があるかと思います。
その際は、サーバー側の301リダイレクトではなく、JavaScriptやmeta refreshタグでリダイレクトさせることになるかと思いますが、HTML上でアクセス解析ツールの計測タグの前にJavaScriptやmeta refreshのタグがあって、
<meta name="refresh" content="0;http://ummmummm.hatenablog.com/">
とか書かれていると、計測タグが読み込まれる前にリダイレクトされてしまう可能性もあるので注意しましょう。
●ガラケーからのアクセス
これは、JavaScriptに対応していない機種であれば、Webビーコン型のアクセス解析ツールの通常実装だと計測できないですよね。
GAであれば、Measurement Protocolとかいうので計測できたりしますが、手間的に割に合うかどうかは各自でご判断というところでしょうか。
ガラケーからの流入の確認方法 - Google 広告主コミュニティ
●スマホ? iOS? で計測できない場合がある
計測テストをしているとスマホで計測できないなあと感じることがたまにあります。
iOSのSafariなんかは怪しい場合も多いのですが…。
これはcookieの問題なのか、回線の問題なのか、謎が多い部分だと感じております。
SiteCatalystは1st-Party Cookieで導入すべき3つの理由 - 実践★Adobe Analytics
解決済み: スマホ対策safariでの計測 - Google 広告主コミュニティ
※以下は個別のユーザー側で設定されていることによるもの
●JavaScriptがオフにされている
いまどきほとんどいないと思いますが、たまにJavaScriptを嫌う方がブラウザでJSを実行させないように設定していることもありますね。最近はJSが動かないと何もできないサイトも多いので、ほとんどいないと思いますが…。
JavaScript無効でWebを見ている人はどれぐらい? Web担で実際に調べてみた | 編集長ブログ―安田英久 | Web担当者Forum
Webビーコン型のアクセス解析ツールはJavaScriptで処理するので、オフにされているともちろん計測されません。
サーバーログ型とかパケットキャプチャー型とかのアクセス解析ツールであれば、計測されますが…。
念のため、ブラウザのJavaScriptオフの方法を置いておきますね。
各ブラウザでJavaScriptを無効にする - Qiita
●アクセス解析ツールのオプトアウト
アクセス解析なぞに追い回されたくない!というユーザーは一定数いらっしゃると思います。
そういったユーザーがアクセス解析ツールのオプトアウトの設定をしていれば、計測はされないですね。
アクセス解析ツールの会社や広告を配信している会社等、Cookieを扱っている各社は、たいていオプトアウトの案内ページを用意していると思います。
ご参考までにGAとAAのオプトアウト案内を…。
Google アナリティクス オプトアウト アドオン - アナリティクス ヘルプ
Adobe.comオプトアウトページ | アドビ - プライバシーポリシー
●アドブロックによる巻き添え
アドブロックに関しては、アクセス解析ツールの計測もブロックしてしまうという報告がされています。
【検証2】iOS 9の広告ブロックがGAを無効化!の件を、広告屋として調べてみた(+Optmizely)【150923更新】 - でぶててのWEB録
じわじわとアドブロックの認知が上がってくると、解析業界としても困った事態になりますね。
Chromeもアドブロック機能を実装予定とのことで、さすがにChromeがGAをブロックすることは無いと思いますが(笑)、アドブロックの認知がさらに上がってくるのでしょうか…。
Google、Chromeに広告ブロック機能の追加を発表。2018年の早い時期に搭載予定 - Engadget 日本版
※おまけ
●無料版GAで1000万ヒット超え
少し都市伝説的な話ですが、無料版のGAで1000万ヒットを超えると計測ができなくなる、なんて話もあります。
実際、Google公式のヘルプにも書いてあります。
プロパティから Google アナリティクスに 1 か月に送信されるヒット数がアナリティクスの利用規約で定められている上限を超えた場合、その超過分のヒット数が処理される保証はありません。ヒット数が上限を超えると、警告メッセージが管理画面に表示され、レポートにアクセスできなくなる可能性があります。
超えた場合は、とりあえずGAの管理画面に表示される形のようですね。
Google アナリティクスのデータ収集上限
ヒット数がこの上限を超えると、 Google アナリティクス チームからお客様にご連絡のうえ、アナリティクス 360 への アップグレードや Google アナリティクスに送信するデータ量を減らすためのクライアント サンプリングの設定といったご提案をさせていただく場合があります。
以上、アクセス解析ツールで計測できない場合のチェックポイントでした。
ほかにもありましたら、追加しますので、ぜひお教えください!
それでは!チャオ!
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